鈴の音(ね) 響く 深い夜とお月さま 今宵 宴の用意を 高笑いこらえ 嗚呼、式神を連れ立って 戯れに興じるの 流れゆく時を想う 消えゆく日々ならば この刹那さえ 美しくしよう 咲かせて空高く そっと はんなりはんなり夢花火 ふんわりふんわり願うのは 現世(うつしよ)の思い出だけ ずっと 幾年(いくとせ)時を重ねて 巡り会う世は情け とこしへに余は 歌って笑っていたいのだ 静けさ満ちる 浮かぶ三つ影法師 今宵 祭りの後よ 寂しさ抑え 嗚呼、皆どもを想いながら まどろみへ委ねるの 生まれては弾け消える 泡沫の調べは その一瞬も大切にしよう 聞かせて鮮やかに そっと きんらりきんらり夢花火 ひっそりひっそり祈るのは 永遠の楽しさだけ ずっと 幾年(いくとせ)時を重ねて 思い出す余はあはれ こころゆくまで 踊って騒いでいたいのだ 移りゆく時のなかで 宿る気持ちならば この儚さも彩(いろどり)となれ 咲かせて鮮やかに 皆と そっと はんなりはんなり夢花火 ふんわりふんわり祈るのは 現世(うつしよ)の楽しさだけ いつまでも 幾年(いくとせ)時を重ねて 巡り会う世は情け 忘れないように とこしへに余は 皆と笑っていたいのだ