焦った誰かが飛ばした 宇宙ロケットが 月の半分を齧りとって 二人で聴いていた ラジカセがふわっと 浮いた 絵本の中の悪い魔女みたい ご近所さんはみんな集まって 服を着たバスケットボール 宇宙犬を目指しちゃってんぞ 他愛のない会話も 誰かの小さな悪口も一緒くたにして 楽しげに話すよ スロープを両手で捕まえて あれから時間だけ経った 宇宙ロケットが 月の半分を持っていったって びっくりしちゃった誰も疑わない 変化を受け入れている 月で待っていてくれるかな 君の可愛い宇宙服を褒めて 気を利かせてジュースも2つ 甘いのを選んだのは 迂闊だったのかぁ 軽くなってくのかな 憂鬱も最近の食べ過ぎも 勝手に足しちゃってさ 飛んで行けよ 飛んで行こう 知らないうちに 忘れていった 栞は二人で別の世界線 愛が軽いとか心が重いとか 全部全部 壮大な綱引き まだ怖いんだ窓から見える 逆さまみたいな街も僕らも 二人で仲間外れがいいな どこか最近は浮かれてる 月で待っていてくれるなら 飛び込むからふわりと受け止めて 癖っ毛は隠して歩こう いつかは全て受け止めて貰いたいな 軽くなってくとしたら ゲーム機と僕のこれまで 全部全部詰め込んで行こう 飛んでくよ 待っててよ 焦った誰かが飛ばした 宇宙ロケットが 月の半分を 吹き飛ばしたこと 偉い人たちの言い合う声は すぐに遠くなっていく 月で待っていてくれるかな 君の手紙から恋を集めて 風船は膨らんでいく 月の裏で待っている君目掛けて "じゃあ!" 夜になったら向かうよ 街に影を落としながら あの映画のワンシーンなぞって 飛んでくよ 待っててよ 飛んで行けよ 飛んで行こう