わざと今夜はお互い笑ってあげたいんだ 今日で二度と会うことがないとどこかでわかるからね 春の片隅に咲く 花が踏まれている 鉛空に浮かぶ 旗が破れている 誰がどうとかはいいから 一つはいつでも一つだよ 同じ場所にはいないけど同じ月を見た せめて今夜は昔の話はしたくなくて これからどうしていこう とか話して振り返らずに終ろう 今夜 この舞台をおりたら 恋人役を終えたら 二人は また次の劇場に向かい また 誰かと 愛し合う役をするから せめて今日だけ朝が来ないでと願ったなら ずっと 夜が続いてしまって 二人はまた眠ってしまうから わざと今夜はお互い笑ってあげたいんだ 物語の最後はきっとハッピーエンドがいいから 幸せな役だけ 演じて行くわけにはいかない 二度と舞台をおりずにいられるような そんな恋をするまで