「空が見えるこの場所がスキ」 と君は言った 『たとえば君の背中にも、 白い羽根が付いてたら どこでも行けたのに』 君はちょっと困って笑った つかまえてくれるなら ラクになるのに 助けてよ 背を向けて すぐあとに襲う この寂しさ 『愛して』と叫ぶほどに 失われていく何か それがどうしてもこわくて、 ここから動けない 僕を形作るのは 君が向けるその視線 触れなくても感じている 確かな君の体温(ぬくもり) いつか夢に見た道を キミと歩いている これは僕が望んだこと? わからない 思い出せない 心地いいだけ 委ねたい 君のすべてと 永久(とわ)に ひとつに溶け合いたい この願いが叶うなら 望みが果たされたとき 僕はその場に崩れ落ちて 涙するでしょう 相反するこの心 少しずつ蝕んでく 鐘が鳴るまでは あとどれくらい残されてるの? 『愛して』と叫ぶほどに 失われていく何か それがどうしてもこわくて、 ここから動けない 白い雪が降り積り 僕らを隠してゆくね このままここで静かに 終わりを迎えようか? 君が見せた微笑みに 僕はようやく気づいた 守るべきものは 傷だらけの心じゃなくて 白い雪はやがて溶け 君も立ち上がるだろう 僕はこれからも 君の幸せを希(こいねが)うだろう