ひとつ ふたつ 三つ編み、を 数え唄でほどいた。 編みこまれたのは 愛し母を たぐる音色 ひとり ふたり 山査子(さんざし) を、 かぎ編み棒にさした 幼すぎたのか十四 立ち尽くした酸っぱさ。 これまで ため込んできた 「ごめんね」ごと、いま開けて 音木箱は君と夜を溶かし つらら つらら <♪> ひとつ ふたつ 薬指 あれは、おとぎの話し 火傷したのは十七 今は金色の糸。 これまで ため込んできた 「ごめんね」ごと、いま開けて 音木箱は 君と僕を溶かし つらら つらら <♪> これまで ため込んできた 「ごめんね」ごと、いま開けて 音木箱は 君と夜を溶かし つらら つらら これまで 許し続けた 「ごめんね」さえ、いま開けて 音木箱 は君と僕を溶かす つらら つらら