黒い穢れを掻き分け この地に生まれ落ちた日 春風は芽吹きを祝す 暗闇を掻き分け見た あの日の禁忌の宴 願わくば悪夢であれと 祈った 陰惨な欠損は 神への贄 熟さぬ儘に堕ちゆく この目に焼き付けよう 血よりも赤く染まった 暁は憎しみと共に燃え広がる 生まれたこの町に火をつけた喜びが 今 業火の中で輝き灰になる 腹に裂き乱れた椿の花 逼塞の夜に哭き狂う 逃げよう 君の亡骸を抱き締めて走る 抉られた傷跡がせめて晒されぬよう 揺らめく蜃気楼 蠢き足掻く人の群れ 焼き爛れた不浄は土に還る 全て燃やして もう何も遺ってないのに 耳にこびり付く 呪いの唄