君が泣いている 雨の匂いに釣られて吐いて 愛おしい傷を舐め合った 枯れた喉の音 通り過ぎるサイレン 流し込んだSOSを あれから何度目の夜が染み付いて 口を拭った感触はまだ残っていた 許されない本当と今共鳴していく 過ちを 誰も知らない 掻き鳴らしたディスコード 飲み干したジンジャーエールも SOSも 不完全と知っていた僕たちは同じ 映画の中で 理不尽な結末の付点を消し 笑っていた モノクロの冬に咲く君の眩しさも 瞬きを通り抜けていくのに 夢を見ていた ベランダに舞う灰と落ちた あれから何度目の朝を彷徨った 口を拭った感触さえも覚えていない 許されない本当と今共鳴していく 嘘の中で さよなら