怒り 悲しみの灯 焚べる様な夕景 涙奥まで 舐(ねぶ)って 舌で 舌で 脳を 靄(もや)すよ 抜け出さない 抜け出せもしないで それ溺る間に あの日が 朽ちない 傷らが 舌に 舌に 悶(もだ)き 蠢(うごめ)いた この酔い 眠らすように 空で雲の龍が廻(めぐ)り泣き その下に 煌む太陽と 胸へ 胸へ 溶けて 燻った 燃え滾れよ 燃え上がれよ へばりつく 皆を じりじりと 焦し 灰にしてよ 塵の死までと 燃やして ねぇ さぁ 紺桔梗(こんききょう)な 朱殷(しゅあん)な傷 抱き合い捩(よじ)れた摩擦が 夕刻の美に 口づけして咲く PURPLE FIRE