畳一間の 明かりを消せば 小倉太鼓が 聞こえてくるよ ひとりぼっちに 寝酒が沁みりゃ やけに故郷 恋しくて 帰りたい 帰れない 擦れた毛布で 泣き明かす 泣き明かす 心ひとつを 二つに分けて 恋と夢との 狭間でゆれた 月も片割れ 玄界灘に 置いてきた日が 懐かしい 会いたいよ もう一度 遠い十九の あの人に あの人に その手に孫を 抱きたかろうに 詫びても詫びれぬ 幾年月よ アー ヤレソノ ヤンサノセー 幼なじみも 祭りにゃ戻る あばれ太鼓に 小倉は燃える 揃い浴衣を 心に絡げ ひとり東京で 夢を追う 帰りたい 帰れない 積もる不義理の 夏が往く 夏が往く