あなたはもう 忘れたかしら はじめて ふたり 逢った喫茶店 ハイネの詩集 小脇にかかえ あなたは澄んだ 瞳を向けて 声をかけた あれは遠い夢のような なつかしい 思い出 ふたりの恋ね あなたはもう 忘れたかしら 私はいまも愛しているの あなたのこと 木の葉が散る 並木の蔭で はじめて ふたり くちづけしたの あなたの腕に 小さくなって このまま何処か 連れて行ってと囁いたわ あれは遠い夢のような なつかしい 思い出 ふたりの恋ね ふたたびもう 逢えないけれど あなたはいまも私の中で 生きているの