大きめのシャツの袖を 恥ずかしそうにまくる 衣替え近付く頃 意味にやっと気付いた 期待した速さで人生は 進まないだとか 膨らませた頬が可愛くて わたしの知らないきみがいる 可能性を なんで考えもしなかったんだろう 夏が来るまで いつも通りバスに乗って きみは偶然乗ってきただけ ちょっとせつない光を纏って 窓の外の景色追って 茜色に染まった横顔が 胸の奥に焼き付いて離れないんだ 踵で踏んづけてほつれた裾を 気にしてる オン・オフのギャップはどうやら 大人の特権じゃない 今まで遊んだどんなゲームでも 味わえない 秘密がぎゅっと詰まってるときめき わたしの 知らないきみはどのくらいいるの? なんでこんなにも目で 追っちゃうんだろう 夏が過ぎても 帰り道の交差点 三人先で青信号を待つ きみの背の高さを知る 足りない勇気振り絞って 「あの日いたね」って呼び 止められたら きっと変わり 始めるとわかってるけど きみが きみが 誰よりも 眩しいなんて思ってしまったら わたし もう戻れない いつも通りバスに乗って きみは偶然乗ってきただけ ちょっとせつない光を纏って 窓の外の景色追って 茜色に染まった横顔が 胸の奥に焼き付いて離れないんだ
