遥か彼方であの日のあなたの 声が聞こえた気がして振り向いた 〈演奏〉 満たされない心の隙間 私は私を探してた 届かない空が眩しくて チクリと痛んだ胸の鼓動 果てなき明日を望んで 焦がれ続けた旅の途中 あなたは海を見ていた 交差することない航路が 重なる蜃気楼の先で その声を聞いた あなたの目に映る世界を 私も見たいと思った 響いた歌と流れた涙 空と海の狭間に溶けて どこまでも青いこの星の片隅で あなたと手を繋いだ日の夢を見た 〈演奏〉 僅かに滲んだ夜明けが あなたの横顔を照らして 波間に映る光が その頬を伝った涙と 同じ色をしてた 水平線に沈む星たちを 二人追いかけていた 叫んだ声は雲の隙間に こだまして彼方へと消えた 風に吹かれて飛ばされないように 古びた海図を握りしめる 私だけが知っているこの舟の航路が あなたの行く先とは違っても 振り返らないで どうか 愛しき日々にサヨナラ告げた 永遠に二人の未来(さき)に幸あれと 祈り込めて 寂寞の空にそっと掛かる虹が 空と海の世界を分かつ あの日見た蒼穹と広がる紺碧を ぎゅっとこの胸に抱きしめる 今も心に息付いてる あなたが 〈エンディング〉