あとどれだけ紡いだなら 光るのだろう 照らし続けて眠るの 夢 蛹のよう あなたを探す光は無数に伸びてく 闇夜に咲いた背筋を貪る蟲達 甘い果実に纏わり付いてる 夢に出てきたあなたが言う 殺めないでと 彷徨う両手で掴み離さないまま 羽ばたき咲く月夜 群がり舞う梅雨よ 濡らしてしまうのひたひたと 浮世に会い散る 床に這う爪と つぎはぎ合わせ 羽はちぎれちぎれ 光り尽き空へ羽ばたいて 咲かせ まだ間に合うならその手で 囲ってほしい 草むらにそっと踏み込み 舞い散る蟲模様 きつく結んだ錆びついた糸は わたしを繋ぎ離さない 描いた顔を塗りつぶして 光をちらつかせて 芽吹きを枯らせて 息は途絶え 掛け合い乞う命よ 混ざり喰らう闇夜 燃やしてしまうの彼岸花 惹かれて会う蟲夜 故意に咲く花を 傷ついて落ちてゆくわたし達は 空高く照らす その瞳を見せて 咲かせ 闇夜を 今もまだ見えている? ちらついた淡い光 絡ませた繭を破って産まれる 宛てもない空へ飛び立つ 闇夜に咲く月夜 群がり舞う梅雨よ 濡らしてしまうのひたひたと 浮世に会い散る 床に這う爪と つぎはぎ合わせ 羽はちぎれちぎれ 紡いでずっと そうずっと足掻く蟲夜 逆らい合う命を 蛹は声をあげ芽吹いてゆく 冷たいその手は朝の陽を呼び わたしの鳴く産声 照らしてゆくの 光舞い放ち 闇夜へ羽ばたき 相咲かせ