八月の雨 それは突然の激しい雨 街の音は ピタリと消えて 急ぎ足歩いている 僕の足元 排水溝 鳴き尽くした蝉が 二匹 流れついてた きっかけ掴み回りだす 洪水みたいな 想い出は いつまでも どこまでも ひどく美しすぎて 僕はただ訳もなく ただどうしようもなく 哀しいのです 突然の雨は 突然に止んで のぞく青空 心ついてゆけない なにもなかったように 置いてけぼり 迷子の僕 ひとり立ちつくして どこを向けばいいんだろう ぐるぐる回りだした 洪水みたいな 思い出は いつまでも どこまでも ひどく美しすぎて 僕はただ訳もなく ただどうしようもなく 哀しいのです ぐるぐる回りだした 洪水みたいな 思い出が やっぱり どこまでも ひどく美しすぎて 僕はただ訳もなく ただどうしようもなく 哀しいのです 紅く焼けだすアスファルト はき出す 雨上がりのにおい 鳴き出しはじめる 蝉の影 乾ききらない 僕の頬 何もかもが切なくて 何もかもが哀しくて どうして胸がくるしいの なぜ なぜ なぜ