さよならを言うために 会いに来た ここから逝く夏が見える あの頃は さざ波も 永遠も 優しさも 変わらぬと信じた 雲は高く流れて 海は青さを増す そして 始まりは 愛しているの呪文 あなたの風が吹くと 翻る私に 少し残る 恋の癖 あなたに夢中だった 夏はもう夢の様 そんなに苦しいなら ほら自由にしてあげる 両手を高く揚げて ゆっくりと 空へと小鳥を放つよ 舞い上がる 人工の羽根の色 逆光に輝いて 綺麗 なごる海はうねりを あげながら砕ける それは不可思議な 熱さを呼び覚まして あなたは風を誘い 波になり 私は 濡れた 砂が 痛い程 あんなに苦しかった 恋はもう日々の果て 新しい服を着て 明日を捜しにゆこう さよならは何もかも 奪い去るものだって すっと思ってた それなのに 笑ってる もう二度と 会えないかもしれないのに