こぼれ落ちた 水滴は あの日の景色を映した 通り過ぎた 秒針は かけがえなさを 刻んだ きっとこれが最後だろう 空に打ちあがる 花を見て 下手くそな言葉ならべ こころ 渡そうとした夜 もう一度だけでいいさ 逢えるなら ひとつ残らずに 伝えきりたい 結局 単純な言葉になるだろうけど ああ どうか あの夜を止めて 何百回の朝を迎えても 味気ないコーヒーの味 あれ もうこんな時間か 止まったままのような 時のなか 「きっと今度 また今度」 違うよ 今なら「好き」と言える もう夢の中でもいいさ 逢えるなら 何も残らないよりはマシだから 結局 素直に伝えられないかな ああ いいさ わかってるから 変わりゆく季節の中で ずっと消えなかった 凍えそうで でも熱く燃え続ける想い 「きっとこれが最後だろう」 空に打ちあがる 花を見て ヘタクソな言葉だとしても この詩(うた)に乗せて いま もう一度だけでいいさ 逢えるなら ひとつ残らずに伝えきりたい 結局 単純な言葉になるだろうけど ああ どうか あの夜を止めて