常闇もやがて明くれば 東雲まで刹那 さざめく波が猶予う随に 映る月夜の灯火 暗き浮世に明かりを灯せど 誰の心も照らさず なりふり構わず毒吐けば 少しは楽になれるのに どいつもこいつも嘘ばかり 難きこと忘れて踊りゃんせ 悲しみに揺蕩う影よ 無常に散りゆく花びらとなれ 常闇もやがて明くれば 東雲まで刹那 津々浦々に栄えたその名も 今は見ゆる影もなく 命敗れて辺りを彷徨い 夢の跡が残るだけ どれだけ齢を重ねても 少しも変わらぬ世の中に 咲かせてみせよう桃の花 移りゆく景色をご覧あれ 果てしなき千里の道も 始めは小さなこの一歩から 常しえも限りあるなら その命を燃やせ 人知れず浮かぶ涙よ 零れることなく行き先映せ 常闇もやがて明くれば 東雲まで 悲しみに揺蕩う影よ 儚く消えゆく泡沫と散れ 宵闇もやがて明くれば 東雲まで 曙まで刹那