早起きしたのにな 毛布をかぶったまま 読みかけの漫画開いて 横目でテレビを覗いた やっぱ何かしなきゃ 焦って靴を履く とりあえず川の方へと 歩いてみようかな 目に映る全てのものが スピードを上げて消えてくけど 君には君の 僕には僕の 歩幅があるはずだろう 団地が並んだ綾瀬川沿いを 踊る様にかけた事覚えてるかな 冬晴れの中一人で歩いてみたけど まだ思い出は幸せだよとうそぶいた 週末だからかな 部室棟の方で 真鍮がキラリと光り 西の空へ響いていた 大人になったねと たまに言われるけど 取り繕うのが少し 上手くなっただけ コンビニの入り口に 繋がれた犬がふて寝してる 撫でちゃおうかな 怒られるかな 見るだけにしとこかな 星占いは最下位だったけど いつも通りこの街は忙しそうで 夕映え色に染まる電波塔が いつもより胸に 沁みたのはどうしてかな 苦しい事を知っていれば 平気で人のものを 壊すはずないよなあ 団地が並んだ綾瀬川沿いを 立ち漕ぎでかけた事覚えてるかな 冬晴れの中一人の帰り道 まだまだ思い出に寄りかからせてよ 星占いはやっぱハズレだね そうだろ今日の空を見上げてごらん 夕映え色に染まる電波塔が 瞼の裏側に焼き付いたまま また毛布かぶった