朝焼けのネオンの街 気だるそうに踵を鳴らす 銀幕の中の人よりも鮮明な赤い衝撃 雌猫を飼っている事と 香水付ける人が好きだと 言う以外は何も知らぬ 謎めく君への種明かし ファスナーを開ける音 何故か勝手知った様に すべるあなたの指 今は愛せても 続けていく自信がない あたし ほうら一晩でこんなにも燃え上がる 火が点くところ 眺めていたいの 燃え広がる赤に酔いしれていたいの ちょっとやそっとで 消えないで欲しいの 真っ赤になってあなたを襲う 坊やお逃げなさい 鳥の目をした 女に気を付けて 危ない火遊びを お慎み遊ばせ なにも手に付かぬ昼下がり いても立っても居れず駆け出し ビルの街にてきみを待つ 焦れて雲行き、赤い嵐 急な誘いに「どうしたの?」 情けがないね惚れたら腫れる 白ばくれたなら恋煩い 馬鹿に付ける薬を捌くきみ ファスナーを上げる音 なにひとつ誓わずに消える きみ、その背に 「振り返るな」なんて期待している どうかしてるだろう? ほうら一晩でこんなに膨れ上がる 火が点くところ眺めてたいの 広がる赤に酔いしれていたいの ちょっとやそっとで 消えないで欲しいの 業火になってあなたを襲う どうか踊りたい 暗がりのきみの その手を手繰り寄せて 危ない火遊びを心燃えるままに ネイルを剥いじゃう癖がある 高いお酒じゃ酔えないの 今夜は二人でどうしよう 嗚呼やっと手に入れた色仕掛け エスカレーターが昇る時 待てない二人が息を呑む 後悔しないと言い切れる 焦らすなよ これ以上 ファスナーを開ける度 広がった 期待から 急に何か よぎる 身包み剥がすのに慣れたはずの この手が震えてる 唇が震えだす 君の目が僕へ向く さよなら あなただけと誓ったとこで 心の中には残らない 隅の隅まで何もない だから火を付けましょう せめて燃え上がらせましょう 火が点くところ 眺めていたいの 燃え広がる赤に酔いしれていたいの ちょっとやそっとで 消えないで欲しいの 真っ赤になってあなたを襲う 色欲の心は よく燃えるのよ