風が吹く 港の方から 焼けあとを包むようにおどす風 悲しくて すべてを笑う 乾く冬の夕 時を超え国境線から 幾千里のがれきの町に立つ この胸の振り子は鳴らす “今”を刻むため 飼い主をなくした柴が 同胞とじゃれながら車道 (みち)をゆく 解き放たれ すべてを笑う 乾く冬の夕 ヤサホーヤ 唄がきこえる 眠らずに朝まで踊る ヤサホーヤ 焚火を囲む 吐く息の白さが踊る 解き放て いのちで笑え 満月の夕 星が降る 満月が笑う 焼けあとを包むようにおどす風 解き放たれ すべてを笑う 乾く冬の夕 ヤサホーヤ 唄がきこえる 眠らずに朝まで踊る ヤサホーヤ 三線鳴らす 吐く息の白さが踊る 解き放て いのちで笑え 満月の夕 ヤサホーヤ 唄がきこえる 眠らずに朝まで踊る ヤサホーヤ 焚火を囲む 吐く息の白さが踊る 解き放て いのちで笑え 満月の夕 解き放て いのちで笑え 満月の夕