36.1の温もりが欲しくなって ヘッドライトがひしめく 14号線沿いを行く 新月の弓が浮かぶ 宵の闇に紛れ込んで 秒針は音もなく 越えていく「今日」の境界線 365に刻まれた瞬間を繋いで 季節の移りゆく様は 35回目になった 吹く風は穏やか 凪いだぬるま湯の様で 不安の波はとめどない さすれば飛び込むだけ いざ行け 二度と戻れなくても 羽ばたける時は そう長くはないから 遠ざかる街並みは その姿変えながら 変わらない 温もりのままで 経験が増えるたび 感動は乏しくなって 錆びていく日々の螺旋 湿気たままの導火線 臆病を患って 周回遅れても 何回も挽回を 喝采が聞こえたなら また歩き出して はなむけとなる 言葉を抱えて 面影 時に探してしまうけど 口ずさむ鼻歌は どれだけ時間が経っても 変わらない 温もりの中へ twilight twilight 夜が明ける前に 不甲斐ない この身を脱ぎ捨てて 過去を讃えて 産声高く いざ行け 二度と戻れなくても 羽ばたける時は そう長くはないから 遠ざかる街並みは その姿変えながら 変わらない温もりのままで 変わらない温もりのままで 36.1の温もりが欲しくなって 暁に染まっていく 14号線沿いを行く