ライオンが唸るや 弓が唸る 重い低気圧が震わす のっそり 生える 鉄塔 のっそり 生える 雲の隙間に光 つぎはぎ 君はまだ来ない 同じ空見る 深く染まり終わり もっかい きっと明日には隣に君がいる ふたり歩く 歩幅を合わす 合わす手のひらの数が 時を刻む 濡れる 瞳が 揺れる 朝靄が塵を照らす 小さな胸が揺れる 鼻と鼻をこすり合わす 傷つけ合うふたり 何がために こうして病む クルマ走らす 愛を知らず 光のほうに 溶ける 追いかけるスピードを上げる 分かっていた筈でも追い続ける ひとつふたつみっつ 歪なミニマリズム 蜂が啜った蜜 君が隣にいる ただひたすら真っ直ぐ 握る手のひら汗ばむ 曲がりくねって交わる 終わってまた始まる 雲の隙間に光 つぎはぎ 君はまだ来ない 同じ空見る 深く染まり終わり もっかい きっと明日には隣に君がいる