眠れなくなった夜の底で 静かに浮かび上がる光 幻みたいな指さきの感触 いつまでもなぞっていた 触れれば散りゆく 花のような繊細さで わたしの名前を あなたが呼んだ瞬間から 夢を見ていられたの 重なり合ってひとつになる 足許 広がる大きな影 ああ、嘘みたいだ 見つめ合う瞳から光があふれ出した 触れれば溶けていく 氷のような不確かさで わたしを連れ出す あなたの手の温かさを 信じてしまったの ねぇ、ずっと気づいてた 夢はいつか覚めてしまうと 触れれば壊れる泡のような言葉で わたしの心を洗い流してくれたんだ 触れれば散りゆく 花のような繊細さで わたしの名前を あなたが呼んだ瞬間だけ 夢を見ていられたの