Track bySy lokk
仄暗い冬を前に 秋ジャケのような雲が たなびくのは いつもの空 遠ざかる電車の音 不意になりやんだ踏切 ひらひら風を受けて 木の葉が落ちてゆく ああ、 またもうすぐしたら寒くなりそうだ 甘く錆びゆく鉄の色に染まるだろう 憧れを身にまとい木々が燃え たましいを 根本へとしまいこんでゆく 焼き芋が焼けるように 心やわらかく 風を帆に受けて ふわふわ膨らんだ (スプーンですくうように) 秋の実の種が落ち 冬をかぶさった