君の声がまだ耳に残ったままだ あの日の別れがずいぶん昔で 「またな」の「また」が 来ないまま時は過ぎて 全部捨て去って今ここに立つ カナリヤの鳴く暗闇を 命綱なしの綱渡りを 進んでいくしかないんだ またいつか サイカイノウタ 君は恨んでいるのかもしれない あの日 僕という人間の矮小さ 器の大きな人間になりたい 大きくしたら割れてしまったんだ 踏切の警報の叫びを 大衆の雑音の唸り声を 浴び続けるしかないんだ またいつか サイカイノウタ どうして空は遠いのだ こんなにも空虚が広がって あの頃の青さだけが残滓として 残っているんだ 心は空っぽだ カナリヤの鳴く暗闇を 命綱なしの綱渡りを 進んでいくしかないんだ またいつか サイカイノウタ 踏切の警報の叫びを 大衆の雑音の唸り声を 浴び続けるしかないんだ またいつか サイカイノウタ