こんなに月が 蒼い夜は 不思議なことが 起きるよ どこか深い 森の中で さまよう わたし タキシード姿の うさぎが来て ワインはいかが?と テーブルへ 真っ赤なキノコの 傘の下で 踊りが 始まる 貴方は何処にいるの? 時間の国の迷子 帰り道が 解らないの 待って 待っているのに 眠れぬ この魂は 貴方を捜し 森の中 「月の宮殿」の王子さまが 跪いて ワルツに誘う 睫の長い 蝶々たちが シフォンのドレスでひらひらと 虹色タイツの かぶと虫は 剣の ダンス 求めるものは なあに? 誘惑の 迷宮 ミルク色の 霧の彼方 確かな 愛が欲しい 冷たい この 爪先を 白鳥の羽根で くるんで 「月の宮殿」の王子さまは 貴方に似た 瞳で笑う “満ちては 欠ける 宇宙を行く神秘の 船 変わらないものなど無い、と 語りかけてくるよ” こんなに月が 蒼い夜は 不思議なことが 起きるよ どこか 見知らぬ 森の中で さまよう わたし こんなに月が 蒼い夜は 不思議なことが 起きるよ 愛することは 信じること いつかその胸に抱かれ 眠った夢を見る