低く流れる雲が雨を連れて来る 淡い風がせつなさをかきたててく 愛を見失ってからずっとはぐれてる 行くあてのない航海を続けている こうしていつかは知らない二人になる 過ぎゆく季節は誰にも止められない 最後の夏にあなたと過ごした あの海へ今帰りたい つぶやく私に あなたは静かに笑った 古い映画のようにたどる思い出は いつかきっとモノクロの世界になる あなたが私に注いでくれた愛を 心にしまって誰かと歩くけれど 迷子になったひな鳥のように あの空をただ見つめてる こぼれた雨さえ すべてが私をまどわす 幾つの夏を二人ではしゃいだ 青春はもう帰らない 溶けてく夕日が 波間に光ってきらめく 手を振る私に 重ねた季節がほほえむ