君はいまもあの場所から、 幾千もの星を見てるのかな? ぼくが暮らすこの街では、 ビルの陰で空さえ見えない ないものばかりを探しては、 鞄に詰め込んで飛び出した ためらって、振り切って、 ひとり走り続けた そんなぼくの背中を 見守るように、 止めたって、いくよね、って そっと送り出してくれた あの時の、 その優しさを ぼくは決して忘れないから 信じていた、この場所には 探していたものがあるはずだ、と けれどここで見つけたのは、 不甲斐なさと孤独と溜め息 ぐるぐるとまわる毎日を、 季節さえも忘れ繰り返す 強がって、意地張って、 なにか手にするまでは 戻れない、と無理した 迷子のように 帰りたくて、帰れなくて、 途方に暮れているぼくに 笑いかける君の瞳は、 明る過ぎてここじゃ見えない 素直に、なれない… ah- いまのぼくを見たら、 君はなんて言うかな? もうどうしようもないくらいに、 君に会いたい いつだって、偽って なにかいいことがある? そのひとことで 笑い飛ばすんだろうな そう、だって焦ったって、 答えなんて出ないよ、って 言える君がいまもいること、 確かめるために帰るんだ ためらって、振り切って、 ひとり走り続けた あの日ぼくが始めたちっぽけな ストーリー いまだって、途中だって、 だけど、ぼくがぼくでいるために いつか失くしてたもの 教えてくれる気がするから 君はぼくが帰る場所だよ