すいた電車が 住宅街ぬけて ひとしきり 冬枯れをふるわす あとに残った ひとりの足音は 川辺りの 遊園地をたどる さびついた かんらん車に 腰をおろせば ゆるやかに 空は巡りはじめ あなたの住むあたり 広がってゆく さよならが 無性に恐かった はりつめた想いが 遠くなるの <♪> いつしか雪が 静かに舞いながら チャコールの 下界へと流れて きっとあなたは 窓の外を見てる あのひとの 肩を抱きよせて つぎつぎと 飛行船も ゲームも止まり 粉雪が 空を埋づめてゆく 終わりの暗示には 美しすぎる 私だけ 冬空の旅人 地上に戻る頃 世界が止まる