たゆたう春の風 教科書の、最後の1ページ 不意にはらり めくれた 顧みる落書きを いま、止まる気持ち抑え込んで 歩み出した僕らの足音 なびく桜の花びらが どうか、明日に届きますように たゆたう春の空 麗らかな 思い出を辿って 風にふわり にじんで 羽ばたいてゆけるから 晴れた3月の校庭に 重ねた僕らの一歩 輝く複写の翼が 勇気を運んできてくれる 色褪せてくアルバムの中 思い出だけが残って 彩られた記憶の中 変わらないもの、残して たゆたう春の風 教室の、最後の1ページ 不意にほろり流れる 旅立ちの日の光