野菊の道 野菊の道をひとりで歩く 丘ひとつ越え海に続く道 自転車ふたり乗りで 走ったのは八月 あの頃はまだ 私たちはまだ 「幸せ」が「退屈」に似ていると 知らずにただ黙ったり 持て余したりしていたね この砂浜に並んで腰かけて 水平線の彼方を眺めてた あなたの微かな息遣いさえ憶えてる あのときふたり夏でした 何が変わってゆくのでしょうか 変わらずにいる事を願ってた ふたりなのにきっと何かが 変わってしまったのでしょう さよならはきっといつでもきっと 恋の数だけあるものだから 出会いの数だけきっと 涙もきっとあるのでしょう あなたの声が潮風にのって 届いた気がして振り返っても 誰もいない浜辺に波音響いてるだけ あのときふたり夏でした あのときふたり夏でした