視界は揺らいでいた 遠ざかる冷気が呼吸をそっとやめた 塞いで泣いていた 君の額は僅かに熱を帯びていたのか 繰り返した毎日が螺旋の様に蘇る こぼれた思い出を煙に巻き、遠くへ 引き返す気はないさ 窓から見えた鉄塔が今 光にかわっていく 夜が更けてきた ああ 夕凪のハイウェイが 螺鈿の様に光っていた 重ねた愛しさを煙に巻き、遠くへ 笑って泣いていた 幻を駆け回った僕ら 虚構に変わっていく 気がしているんだ ああ ハマナスが咲いていた 子供の様に煌めいた 遠ざかるステップを煙に巻き、 遠くへ 引き返す気はないさ 夜中に光る鉄塔が今 僕を連れ去ってく 息が薄らいだ ああ
