ねえ そんな顔しないでよ ちょっとじゃれただけなのに 爪を立てたわけじゃない 心のスキマ すり抜けただけ 静かな部屋 まどろむソファ まるまったまま きみに寄り添う だけど目をそらした まるで悪いことしたみたいに ねこふんじゃったって言わないで わたし そんなに軽くない ただぬくもりが欲しかった 夜の匂いにまぎれて 君の胸に 飛び込んだだけ それすらもダメなの? わたしがどこかに消えても 気づかないフリ するのかな くるぶしに触れたしっぽが また重ねた言い訳みたいで ごめんね、って言ったけど ほんとはちょっと寂しかったの シャンデリアの灯りだけが やさしさみたいに滲んで わたしの影を映してる 誰にも見えない場所に ねこふんじゃったって言わないで わたし そんなに脆くない ただ撫でて欲しかっただけ 黙った君に 甘えただけ 心の隅 踏まないでよ 毛布よりもあったかい その声だけで眠れるの だから今夜はそばにいて …ねえ、お願い… すこしだけ…撫でて…