昔おじいがよ サバニにゆられてよ 渡るこの海の 海の美しゃよ 昔おばあがよ パインの畑をよ 歩く姿のよ 姿の美しゃよ ゆらゆらと白い波が 遠くに消えたよ おじいとおばあのよ 景色も消えたよ 昔おとうがよ 鳴らした三線と 唄った島唄の 唄の美しゃよ 昔おかあがよ つむいだ糸でよ 織った上布のよ 上布の美しゃよ 夜が更け祭りのあとが かすかに残るよ 上布も島唄も かすかに残るよ 昔ぬ美しゃや 忘れてゆくけれど 忘んな心ぬ 心ぬ美しゃよ 昔ぬ美しゃや 今も美しゃよ 共に語らな 浮世ぬ美しゃよ 共に渡らな 浮世ぬ美しゃよ