ビルの窓に跳ね返る 乾いた夕陽が 夜風を誘い出す頃 くたびれた街に溶けた 静かな溜め息に紛れて 言えなかった「ごめんね」が 胸を締めつけて 僕を許さないんだ それでも空は優しい 抱き寄せるように幕を閉じてく 曖昧な一日の エピローグを束ね合わせながら 僕たちが綴るのは また 不透明な明日だけれど ラストシーンが 歌い出すバラッド 泣き腫らした 僕らに聴かせてくれよ 生きることは 立ち止まり また歩くこと 涙ならば捨てよう 夜明け前に 雲間にこぼれ始めた 群青の朝陽が 痛いほどに健気で 新しい自分を探す サーチライトのように見えたんだ いつの間に巡りゆく 日常に追いかけられながら 僕たちが向かうのは そう 不器用な夢でもいいだろう? ラストシーンは 未完成なストーリー 続いていくことを 僕らに教えてくれる 終止符とは 疑いのない出発点 さっきまでの未来が すべての今だ ラストシーンが 描き出すスタート もう一度だけ 産声を上げてくれよ 生きることは 変わることなく 変わること 次にめくるページを 望みと呼ぼう