揺れた影が映した記憶を見ないよう に隠した 弱くて、不器用な、この僕が主演の 相変わらずの日々さ 歩けば歩く程に 見失うものだから この空席が点す熱をこの胸に刻んで いく 意味もなく咲かせた一輪花のように 物語も、唄も、エンディングもない ただ僕だけが照らす光の先で その花弁を散らしていくのだろう 震えた声で呼ばれた気がして、後ろ を振り返ると 弱くて、不器用で、情けないこの僕 が寂しそうに立っていた 歩けば歩く程に 君とは遠くなるから この掌に灯る熱をこの胸に落として 欲しいんだ 今日も昨日も明日も問い続ける日々 に 本当かも、嘘も知ることはできない ただ僕だけが点す灯籠の下で その確かさを満たすのだろう 今、ここで鳴る鼓動の意味 僕だけが持つ残り火を 意味もなく生まれた髑髏のように 物語も、唄も、エンディングもない ただ始まりのまま終わりを告げる その虚しさがこの「僕」なんだろう 意味もなく咲かせた一輪花のように 物語も、唄も、エンディングもない だけど僕の目から光が落ちて その水溜りに 「意味」が咲くのだろう その花弁を散らしていくのだろう