極彩に眩む光 瞼を縫い付ける 羅列の綴りを啜り 這いずり廻る舌 蠢いた 軋む頭蓋が犇めく 琥珀に嘔吐き戻し 臥した肌は灰に埋もれ 針の音の跫が呻き 斑に蝕む黒点が 佳景を侵食してゆく 翳す掌は 軈て黒い陽に呑まれ 瞼裏を灼いた 盲目の煉獄に腐ち糜爛れる 紅れ没む喪失に叫声は捻れて 掻き毟る膿の狂う滲みが故に 底無き底 極彩に眩む光 瞼を縫い止めた 眼窩の奥を這いずる 尖り嬲る舐り 濡れる舌 剥離する色彩が褪せて 白い闇に呑まれゆく 辿る輪郭も 軈て途切れ 面影を花腐す黒雨 盲目の煉獄に腐ち糜爛れる 紅れ没む喪失に叫声は捩れて 明日と散った開花する舌先 声無き聲 継ぎ接いだ瞼 腫瘍れた午後の朝 柘榴に裂ける眩みに 手を伸ばす燦然は 仄暗く消ゆ 盲目の煉獄に腐ち糜爛れる 暁歌水月に手を振り 遠ざかる影 離れた指先を薫る残香 別離の歌を 今猶「其れ」は緩やかに此の眼を蝕 み続けて 何時か血膿と混じり抉れ落ちた末期 に 空虚な残響を反響する聲は… 何を遺し、何処へ向かう