どれほど目にしたことだろう 幾つも美しい絵画を 光と影の色 画家たちの心は わたしの胸にまで 絵の具を塗り重ね 何気ない日々を 彩ってゆく 思い出をそっと 飾るように どれほど見つめたことだろう 幾たび美しいあなたを 花の咲く朝にも 湖の夜にも 繋ぎ続いてゆく 景色の真ん中で 淋しいわたしに 微笑み灯し 導いてくれた 言葉なき詩(うた) 愛するとは 一枚の 絵を描いて 眺めるよう 未完のまま 額縁もなく 佇む 椅子の前 光と影の色 わたしたちを包む 過去に映る反射 夢に揺れる反映 何気ない日々も 輝いていた その証 大切な風景画 最後の美術館に 見つけに行こう