Track byやまもとあつし
一瞥もくれないで 家を出た朝の君 静けさが居残る 秋の終わりの寒い部屋 一日のほとんどを ぼっちが独り占め 挙句僕のしたことは 埋め合わせのチャイとケーキ ドアの開く音 手を止め下に降りたけど 開けっ放しの窓を叩く風の仕業です そのまま台所へ 晩ご飯を作ろう 御一日はご近所の御宮にお参りだ お財布の小銭入れ 二人分があるか見てね 誰かのいた気配 辺りを見渡したけれど 洗い晒しの服の香りがして風は行く 吸い込んだらまだそこに 辿っている暮らし 互いに祈り合う暮らし