駄目だ 駄目なんだ そんな唄じゃない 探しているのは もっとまっすぐで 棒切れみたいな 唄がいいんだ 地面にささって 目印になる 疲れた誰かの 杖になる唄 ガードレールや 信号じゃない 君とならんで 走り続ける 唄でありたい ぼくの命は ゴールに飛び込む 君、見送って 一歩遅れる ガイドランナー そうだ そうなんだ メロスのように たった ひとりの 友だちのため 歌い続ける ぼくでありたい だから裸足(はだし)で 走れメロスのように 唄を届けに 走れメロスのように 嫌だ 嫌なんだ そんなフレーズは 歌いたいのは 英雄(ヒーロー)たちや 魔法使いの 唄じゃないんだ いくら鍛えても 少しも強く なれないぼくの そのままの唄 休みの国は どこにもなくて 空飛ぶ竜や 天使たちが 逃げてもぼくに 君がいるから 弱い君が 必要なんです ぼくが強く なるためには そうだ そうなんだ メロスのように たった ひとつの 約束のため 走り続ける ぼくでありたい 君をめざして 走れメロスのように 唄を届けに 走れメロスのように 走り終わった ランナーたちが 走り抜けた すべての景色に 踵そろえて おじぎするよに そうだ そうなんだ メロスのように たった ひとこと よくやったって 自分をほめる ぼくをめざして ぼくに勝ちたい 走れメロスのように 唄といっしょに 走れメロスのように