側にいて欲しいわ 息も絶えない二人ならば 恋人は今は何処にいるのだろう 今 愛が白昼夢に呑まれる音がする それなのに ねえ 何故 眠れないままただ眺めている? この目には見えないのかしら それぞれの翼を広げて 飛び立つ音が 聞こえないというのかしら 側にいて欲しいわ 息も絶えない二人ならば 哀しみの影は何処に行くのだろう ねえ今年も 移ろいゆく日と風 分かりもしない行方と 二度と触れられぬ影 貴方を亡くし形を失くし 死に場のない彷徨い人は 嗚呼 私 研ぎ澄まされ貴方の名を呼んでも 返す言葉はほんの少しだけ 愛してる 愛してる と 波の音が繰り返すだけ 繰り返すだけ それでいいからあと少しだけ ああ、このままで夢見させて あと少しだけ夢の中で ねえ