ボタンを押さなきゃ 開かないドア 錆びたレール 凍りつく 朝七時 イヤホンのコード 絡まったまま 「再生」押して 世界を閉じた タイムライン 流れる 遠くの空 誰かの幸せ 光って 眩しいな 息を吐くたび 白く濁って 言いたい言葉も 雪に変わった 冷え切った街で 燃やしてるんだ 三十六度の 頼りない 微熱を 誰にも 届かないサイレンみたいに 心臓だけがうるさく叫んでる 雪明かり照らしてよ この孤独を 何者にもなれない私の影を 春が 来れば… 溶けて消えるなら 今だけは 鋭いままで突き刺さっていたい コンビニコーヒー すぐに冷めてく 手袋越しじゃ 守れないこの熱 将来だとか夢とか 言うけど 今の痛みの名前も 知らない 教科書の隅 描いた 未来図は 寒さで 悴んで 掴めないまま ここじゃない 場所行きたいくせに 最終列車をただ見送ってる 真っ白な世界で 立ち尽くしてた 涙さえも 宝石に 変わるなら 傷ついたことも 無駄じゃないって いつか笑える 日が来るのかな 信号機変わる色 滲む景色 遠くの街まで 届かなくたって ここで私が 生きてる証明 始発を待つ 氷点下のホームで 真っ白な景色はきれいすぎて 時々 自分が 汚れて見えた それでも後ろに続く 足跡は 私が踏みしめた確かな証拠 凍てつく夜を切り裂いていけ 36度の消えそうな微熱で 誰にも 届かないサイレンみたいに 心臓だけがうるさく叫んでる 雪明かり照らしてよ この孤独を 何者にもなれない私の影を 春が 来れば溶けて消えるなら ここで 私は微熱を抱いて 明日を待ってる
