飛び出した放課後 行先はあの場所 家までの帰り道 サンピラーの夕立ち ドミール寄る?たまに くっちゃべっておしゃべり 全てが平穏で穏やかなあの日 22時を跨ぎ 「じゃあ、俺帰るわ」 軽く流す坂道 閑静な名寄市 たかりょうの家に寄って 志人の1st 借りた夜 部屋の中驚愕を覚えてる 聴きまくった毎日 怖さすら覚えてる 疼きだした 心臓がいつのまに食らってた 間もなくして夏は 中盤に差し掛かる もうすぐ 彼女のバースデーが近づく お小遣いはほぼ無し バイトだってクビだし 笑う程に金無し 呆れてた毎日 策を練った連日に解決の糸口 K'sデンキ チャリ飛ばす レコーディングケーブル 俺は描く 初めてのラップを作りはじめる Beats鳴らす 書き出しは 「Day Dream」 6畳で極上 狙っては録音 消しゴムは丸くなる リリックが増えてく 完成したCDを引き出しに仕舞い込み 隣町の汽車に乗って 遊びに来た彼女に 平静を装って「いらっしゃい」 って言っては まず居間にあるお菓子 手に抱えドア開ける いつも通り 「今度どっか行こう」とか 他愛ない会話とかを始めて タイミングを伺う そろそろだ 「誕生日おめでとう」 を言いながら 引き出しに手を伸ばし CDを渡した コンポの再生ボタン押す 自作のラップが部屋に響きわたる そこからの3分は何よりも長くて 目を瞑り緊張を指折り数えてる 「私に作ってくれたの?」 俺は嬉しくて笑ってた その子は笑いながら涙を流してた こんなにも人に 何かを伝えていく喜び 感じたのは人生で初めての衝撃 その日から今日まで俺は ずっと書き続けてる 多分 あの日 家にいれば 今の俺はここじゃない 音楽は人を繋げ 出会っては別れ これ全て宝です それから 2021 風のように時経ち 変わってった街並み あの時の子供達 思い出す今の俺ら あん時の大人達 帰り道 木枯らし ただ1人 だがしかし ただ笑い 越えてきた日々は紛れないよ 俺の宝だ そして今日を無事に終えて 続けていく明日に 17で身をもって実感 大切な日に歌う新曲 タイトル 「LIFE2.6」