冬が終わる街を雨が静かに濡らす 僕が見てる明かりは溶けそうな窓にゆがむ サーモスタットは壊れはじめる 魚が瀬に打ち上げられる 閉じれない意識で しめつける記憶に 何もできないまま 水のない水槽の中にいる うす暗い部屋の中で僕ら二人ゆれる しめ忘れたドアが風で少し開く あばらの浮き上がったきしむ肺を 君の温もりでしめらせたい ひび割れそうな景色も 乾きすぎた髪も はがれ落ちそうな過去も 水のない水槽の中で 二人 砂にうもれそうな死んだ瞳を 君の口づけでうるおしたい ふさがれた想いも しわがれた言葉も 枯れ落ちそうな花も 水のない水槽の中で 僕らは抱き合ったまま 明日に影をのばす いつかの海を見てる 水のない水槽の中で