花道を薄く照らして 寄せ木細工 音を奏でた 艶やかな上弦の月 雲に消えた 傘もないのに 朝がきて それが春の霜解けのように 凍てついた恋がいつか 熱く流れるならば 終わらない雨の中で抱きしめて 貴方が答えを隠しているのなら 変わらない声でどうか囁いて 壊れた心をせめて包んで 〈♪〉 傾いた気持ちはやがて 秘密ばかり増やしてたこと また一つ「変わらないで」と 頬の紅を崩してたこと 降り続く 雨がやがて洗い流した 鮮やかな色を付けた 雪の椿のように 仮初の夢がいつか覚めたなら 貴方を探して何処へと進むだろう ささやかな願い事をしたことも 見渡す景色も忘れてくだろう 遥か遠く離れてそれはとても儚く 過去も現在(いま)も全てを 託していくなら 〈♪〉 終わらない雨の中で抱きしめて 貴方が答えを探しているのなら 雪椿 紅く染まる花びらに 今宵を預けて迷い続けた