ああ 夜がまた来る さあ 扉を閉めて 肩を寄せて闇をやり過ごそう ああ 眠りにつけば また 朝が来るだろう 声をひそめ 子守歌 怪物が鳴いている 爪を研ぎ ほら 鳴いている ひょるら ひょるるらと 獲物はどこか どこか だけど会いたい あの人に会いたい 夜が心を急かす 闇を照らすもの それがなにかあれば 幸せなその命 散ることもなかっただろう ああ 夜がまた来た さあ 毛布をかけて 小さな火を吹き消そう 怪物が探している 牙をむき ほら 探している ひょるら ひょるるらと 獲物はどこか どこか 闇を照らすもの それがなにかあれば 消えたあの子の体 もう一度抱きしめるのに ああ ある日 ある夜 湖に浮かび上がってきた 闇を照らすもの まばゆく だけど会いたい あの子にもう一度 夢が見せるまぼろし 闇を照らすもの それがなにかあれば 幸せなその命 散ることもなかっただろう