こんなことってあるのかい 安っぽいドラマみたいに 目が覚めたら突然 お前を失ってたなんて 残された鍵はもう 何の役にも立ちやしない 役立たずの鍵だけが 俺の手のひらに残る 考えもしなかった阿呆っ面の俺の中 抗っても抗っても 空っぽが広がってゆく 盗まれたものはなんだい 失ったものはなんだい 本当に本当に大切なものって 何なんだい 暗い夜の隅っこで 仲間の灯を見つけたときも 恐ろしいほど澄んだ空の青さを 手にしたときも ポンコツのお前とポンコツの俺は 何処へ行くのもいつも 一緒だったじゃないか 昨日までが一瞬で 遥か彼方に遠ざかり ぽつぽつと雨の中 言葉をなくしてゆく 盗まれたものはなんだい 失ったものはなんだい 本当に本当に大切なものって 何なんだい 空っぽが許せなくて 動けないのがこわくて 気がつけば俺は一人 知らない町に立ってる まだ歩けるな両足よ まだ笑えるな心よ 大事な人たちの声が 俺にこう叫んでる 「あんたが今までみたものや もらった気持ち 涙を 今こそフル出動させて 乗り越える時じゃないか」 盗まれたのはあんたじゃない 消えたのもあんたじゃない 役立たずのその鍵は いつかあんたの心を開く 盗まれたものはなんだい 失ったものはなんだい 本当に本当に大切なものって 何なんだい 盗まれたのはあんたじゃない 消えたのもあんたじゃない 役立たずのその鍵は いつかあんたの心を開く 俺はもう行かなくちゃ お前のことを想うけど この手紙を引き出しにしまって 俺もさあ行こうか