ラムネ のような淡い恋でした。 昔どこかで聞いたお伽話のような。 「また明日」って笑う君が居た、 二度と戻れない八月のこと。 返しそびれたiPodには、 流行りの「死にたい」と 歌う曲ばかり。 騒ぐ夏蝉の声に背負い込んだ憂鬱。 割れたコーラの瓶に祈りの跡。 覚めない夢なら どうか、どうか、いっそ僕を。 震えた言葉で 「会いたい」って言ったってもう。 君は人魚になって暗い海だって 1人で歩けるようになって 「世界はとても綺麗ね」って ふざけんな ふざけんな!! 僕はどうすりゃいい? 君を嫌った世界の隅っこで 明日を待っている。 未来の僕等の話をしよう。 見つからないように テトラポットに隠れて。 君があんまり無邪気に笑うから つられて僕も笑い、恋をした。 古びた灯台の埃被った二人の秘密。 8月の末、嵐の夜 「待っています」 君は人魚になって青い海の何処かで 今も生きてる。 そんなハッピーエンド 要らないよ 要らないよ! 返してよって誰に願ったらいい? 滲んだ夕焼けに意味は無いのに。 何度君の事を描いても、 波に消され泡沫になってく。 僕はどうすりゃいいか 分かんないまま、唄を歌ってる。 「人魚になった君が笑っている。」 そんな絵を描いた。 何年経ったって きっと忘れらんないような、 恋を描いたんだ。 ずっと褪せないように。 君は人魚になって青い海だって 独りで歩けるようになって 「世界はとても綺麗ね」って ふざけんな ふざけんな!! 僕はどうすりゃいい? きっと忘れたって またいつか不意に思い出して 会いたくなったって 君はいないから。