長い睫毛が控えめに震えて 子どもみたいな目でわたしを呼んだ 君の名前呼びたくなって 声が出るってはじめて知った やがてそれが歌になった きっともう落っこちて 逃げようともしなかった 「君が好き」って言えなくたって わかってたの、ほんとだよ 苦しくなって 思わず目を閉じた それでもまだ先へ 何かを探してる 君のもとへ飛びたくなって 羽はないって初めて知った 今更ねって嘆いても 新しくなっていく そんな今があればいい 何が君をきれいにしたか 気にならないわけじゃないけど 溶かすように 突き刺すように 曖昧な痛みさえ受け止めて また遠くなっていく そんな君がもどかしい 頬を伝って溢れ出すのは 生まれたままの光 きっとまだ届かない そんな今がもどかしい 「君が好き」って伝えられたら 歌なんていらないのかも