瘡蓋を剥ぎ取る 丁寧に 破れない様に 指でなぞる 「私」を確かめるかの如く 捩り詰め込んだ美徳の刃が 脈を切り刻む <♪> 剥がれて行く 崩れて行く 曖昧な歪が残った 其方から此方を抜け 彼方が見透かせるかの様 爪と肉の間に喰い込んだ滓 それはかつて 焦がれ焦がれた綺麗な戯れ言 掻き毟り取り溢れた蜜の味 それは今も… 流れて行く 壊れて行く 慥かな異物が残った 吐き気さえ飲み干して 喉を這い出ずる手を噛む 「私ハ傀儡、猿轡ノ人形」 津液に溺れ錆びた声が私を喰い破る 乞えば溢れて また一つ増える「穴」 映せば在れど無く 黒い枷に塗れた物言わぬ 傀儡一つ触れてみれば… ざらり…ざらり… <♪> 瘡蓋を剥ぎ取る 丁寧に破れない様に 指でなぞる 「私」を確かめるかの如く 津液に溺れ錆びた声が私を喰い破る 乞えば溢れて また一つ増える「穴」 映せば在れど無く 黒い枷に塗れた物言わぬ 傀儡一つ触れてみれば… ざらり…ざらり…